あゝ全くたれがかしこくたれが賢くないかはわかりません。たゞどこまでも十力の作用は不思議です。こゝはもういつまでも子供たちの美しい公園地です。 |
ちくま文庫「宮沢賢治全集 第6巻『虔十公園林』P.411」 |
その十力の金剛石こそは露でした。 あゝ、そしてそして十力の金剛石は露ばかりではありませんでした。碧いそら、かゞやく太陽、丘をかけて行く風、花のそのかんばしい花びらやしべ、草のしなやかなからだ、すべてこれをのせになふ丘や野原、王子たちのびろうどの上着や涙にかゞやく瞳、すべてすべて十力の金剛石でした。あの十力の大宝珠でした。あの十力の尊い舎利でした。 |
ちくま文庫「宮沢賢治全集 第5巻『十力の金剛石』P.187」 |
いつまでも子供たちの美しい公園地とは? | →虔十公園林 |