Q(27) 「心象スケッチの中に、二十四年八月二十二日の日付のある「春」という作品がありますが、この最後の方に出てくる「ワルツcz号」という フレーズの、「cz」とは、何の意味なのでしょうか。 ご存じの方、教えてください。(ゴロニャオ造幣局)
A
Date: Sat, 26 May 2001   Astrophytumさんより


Date: Sat, 26 May 2001
 Astrophytum

原子朗著『新宮澤賢治語彙辞典第二版』2000年(東京書籍)によりますと、奥山文幸氏は「宮沢賢治『春と修羅』論―言語と映像」(1997)で、「CはChaos(混沌)、Zはアルファベットの一番最後にあるから『終わり』『終末』を表し、従ってワルツ第C−Z号は『混沌』から『終末』へ走る列車のイメージではないか」と言っておられます。また原子朗氏自身は、「あるいはCZにはこの二文字を横から見たとき、あたかも機関車と客車を連結したかのような、列車のかたちそのものが図像化されており、時空を越えて突き進む列車(銀河鉄道)のイメージも重ねられるのではなかろうか」と言っておられます。



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