林はまたしづまりかへりました。よくよく梢をすかして見ましたら、やっぱりそれは梟でした。一匹の大きなのは、林の中の一番高い松の木の、一番高い枝にとまり、そのまはりの木のあちこちの枝には、大きなのや、小さいのや、もうたくさんのふくろふが、じっととまってだまってゐました。ほんのときどき、かすかなかすかなため息の音や、すゝり泣きの声がするばかりです。ゴホゴホ又起りました。
ちくま文庫「宮沢賢治全集 第5巻『二十六夜』P.436」

 「わたしらの祖先やなんか、鳥がはじめて、天から降って来たときは、どいつもこいつも、みないち様に白でした。」
 「黄金の鎌」が西のそらにかゝって、風もないしづかな晩に、一ぴきのとしよりの梟が、林の中の低い松の枝から、斯う私に話しかけました。
ちくま文庫「宮沢賢治全集 第6巻『林の底』P.126」


 ふくろうは松林の住人なのか? 松の木
 梟は大切なことを伝える役割をしているのでは?では他の鳥たちはどうか? 蜂雀孔雀よだか