空の泉
此の泉は晴れた晩には、下からはっきり見えます。天の川の西の岸から、よほど離れた処に、青い小さな星で円くかこまれてあります。底は青い小さなつぶ石でたひらにうづめられ、石の間から奇麗な水が、ころころころころ湧き出して泉の一方のふちから天の川へ小さな流れになって走って行きます。
ちくま文庫「宮沢賢治全集 第5巻『双子の星』P.28」
泉の一方のふちから天の川へ小さな流れになって走って行きます。
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天の川