その向ふは暗い木立で怒鳴りや叫びががやがや聞えて参ります。その黒い木をこの若い木霊は見たことも聞いたこともありませんでした。 |
ちくま文庫「宮沢賢治全集 第5巻『若い木霊』P.194」 |
向ふの木立が、あんまり暗くて、それに何の木かわからないのです。ひばりよりも暗く、榧よりももっと陰気で、なかには、どんなものがかくれてゐるか知れませんでした。それに、何かきたいな怒鳴りや叫びが、中から聞えて来るのです。 |
ちくま文庫「宮沢賢治全集 第6巻 『タネリはたしかにいちにち噛んでゐるやうだった』P.374」 |
暗い巨きな木立まで案内したのは「鴇」だった。 | →鴇 |
銀河の世界にも似たような空間がある。 | →石炭袋 |