このおはなしは、ずゐぶん北の方の寒いところからきれぎれに風にふきとばされて来たのです。氷がひとでや海月やさまざまのお菓子の形をしてゐる位寒い北の方から飛ばされてやって来たのです。 |
ちくま文庫「宮沢賢治全集 第8巻 『氷河鼠の毛皮』P.147」 |
そして、ほんたうに、こんなオホーツク海のなぎさに座って乾いて飛んで来る砂やはまなすのいゝ匂を送って来る風のきれぎれのものがたりを聴いてゐるとほんたうに不思議な気持ちがするのでした。 |
ちくま文庫「宮沢賢治全集 第6巻『サガレンと八月』P.302」 |
風のきれぎれの物語は「北」から生まれる。北に求めるもの・とし子の「青」。 | →青 |
「風」と一言で言ってもいろいろな性格をもっている。では「風のきれぎれの物語」の他にどんなものがあるのか? | →風がどうと吹く /すきとおった風 |