種山ヶ原
九月には、もう原の草が枯れはじめ水霜が下りるのです。放牧される四月の間も、半分ぐらゐまでは原は霧や雲に鎖されます。実にこの高原の続きこそは、東の海の側からと、西の方からとの風や湿気のお定まりのぶっつかり場所でしたから、雲や雨や雷や霧は、いつでももうすぐ起って来るのでした。
ちくま文庫「宮沢賢治全集 第5巻『種山ヶ原』P.101」
種山ヶ原は「気」が生まれる場所。
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