岩手県は、東北の背骨となる奥羽山脈と、なだらかで女性的な北上山地、北上川流域の盆地とにより構成されている。 北上川は、ほぼ県内を縦断し仙台湾にそそぐ、東北地方の代表的な河川で、東北本線が開通するまでは水運や文化の流動の軸となっていた。また、その流域平野は、盆地というより、むしろ広い谷間を形成し、県内の主要な農業地帯となっている。 奥羽山脈は、火山が連なる日本の代表的な火山帯であり、山裾には、温泉があちこちに湧き出している。独立峰の威容を誇る岩手山、火山群の里山など、多彩な色合いを持っている。 北上山地は日本でももっとも古い地質をもっている。はるか南方から移動してきた地塊と考えられている。一度侵食を受け平らになったもの(準平原)が、さらに隆起してできた高地である。種山が原に代表される、なだらかな丘の連なりとこまやかな谷間が特徴的である。 |
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